目的:救急外来で終末期患者の家族が代理意思決定を行う場面における医師および看護師の思いを明らかにすることである。
方法:救急科専門医7名、救急看護認定看護師8名に半構成的面接を実施し、Krippendorffの内容分析を参考に質的帰納的に分析した。
結果:医師では209のコード、19のサブカテゴリー、5つのカテゴリーが生成された。看護師では334のコード、27のサブカテゴリー、5つのカテゴリーが生成された。
結論:医師は、患者の意思を優先するために、患者と家族へのアドバンス・ケア・プランニングの動機づけが必要であるという思いがあった。家族に対しては、誰か一人に代理意思決定の責任を負わせたくないという思いがあった。看護師に対しては、家族の心情に寄り添い、患者の現状に関する理解度や家族の本音について情報収集をすることに期待する思いがあった。看護師は患者の尊厳を守り、安らかに最期を迎えられるようにしたいという思いがあった。家族に対しては、間接的なかかわりも含めて家族ケアととらえていた。看護師には、医師の意図をくみ取り医師と家族間の関係調整をしたいという思いがあり、医師と看護師には共通する思いと相違する思いがあった。互いの思いを理解して協働することが、多角的な家族支援の実施と充実につながる。本研究の新規性は、救急外来における終末期患者の家族支援において、医師と看護師の思いを比較・検討した点にあり、職種間の相互理解と協働の促進に資する知見を示した。
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