1998年に設立された日本救急看護学会が主催する各教育コースやセミナーを専門的な継続教育として受講することによる救急看護実践への影響を検討し、救急領域の看護実践への貢献の実態を明らかにすることを目的に調査を実施した。 有効回答者は346名で、救急領域の経験は平均11.8±6.2年であった。コースおよびセミナーの受講状況は、外傷初期看護セミナーの受講者数が189名(54.6%)ともっとも多く、次いでトリアージナースコース120名(34.7%)、フィジカルアセスメントセミナー106名(30.6%)であり、セミナーごとに大きく差が認められた。セミナー受講による影響は、外傷初期看護セミナーでは「一次評価」や「救急処置・看護」、フィジカルアセスメントセミナーでは「身体所見」や「生理学的徴候」に関する項目について自身の救急看護実践によい影響があったと認識しており、セミナーによって項目に差が認められたが、学習目的に合った項目によい影響を与えており一定の学習効果があったと考えられる。 開催地や開催回数などから受講率に差も認められ、企画運営に関する課題はあるが、日本救急看護学会が主催するセミナーは救急看護領域で働く看護師の実践能力向上に寄与できる可能性が示唆された。 今後、学会として救急看護実践能力を評価する学会認証制度を整備し、救急看護の標準化、ならびに看護の質の保証と向上を目指していきたい。
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