目的: BLSプロバイダー資格のある看護大学生が、オンラインBLS講習を非医療系大学生に試行的に実施し、教育効果を評価することで今後の講習における資料とする。
研究方法:介入はZoomを活用し、ペットボトルを用いた胸骨圧迫・人工呼吸・AEDの操作などについて説明と実技を実施した。調査はWebにてBLSの知識テストを実施し、講習前後の合計平均点の差の検定と単純集計を行った。また、満足度・わかりやすさ・自信度については5段階で調査し、自由記載は質的記述的に分析した。
結果:講習は6回開催し、受講者は22名であった。BLS知識テストの結果は、正解率が講習前45%から講習後94%に上昇し、平均点は、6.8(±2.5)点から13.2(±0.9)点に有意に上昇し(p<.01)、全項目で得点の上昇がみられた。満足度は5段階評価で「5」が86%、わかりやすさが77%、自信度が32%の評価であった。
考察:BLS講習後にテストの得点が有意に上昇したことから、BLSの知識の習得につながっており、一定の教育効果があると考える。また、講習における工夫と改善が必要な内容も明らかとなった。満足度から、大学生にとってオンラインによる遠隔地からの参加や自宅の物を活用した60分間の講習は適していると考える。
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