抄録
2022年2月に実施したオンライン調査のデータを用いて,2021年総選挙における政策選好および争点の重要性と投票政党の関係について考察した。政策選好に関しては,政治家調査のデータと本研究の調査のデータを統合して教師なし分類を適用し,対象者を9つのクラスターに分類した。その結果,自民党の立場を複数領域にまたがって支持する人はほとんどいないものの,同党は安保・原発に関して保守的な人々を中心に得票する一方,リベラル系野党は自身と近い政策選好をもつ人々の票すら固められなかったことが示唆された。争点の重要性に関しては,各回答者がどの争点を重視して候補者を評価するかを調べられるように工夫したコンジョイント実験を実施した。その結果,第1の分析で重要性が示唆された安保・原発争点だけでなく(それよりもむしろ)消費税や同性婚が重視されていることが明らかになった。