選挙研究
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最新号
選挙研究
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 品田 裕
    2018 年 34 巻 2 号 p. 5-17
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は,1990年から2012年までの8回の総選挙における選挙公約を分析し,この間の政党の政策的立場の変遷を記述することを目的とする。公約は,総選挙に出馬した主要候補の選挙公報から抽出した。分析の結果,この期間を通して日本の政治家が訴える政策が総花化してきたことが明らかになった。対象を絞らず,内容も国全体にかかわる論点が増え,反面,特定の地域や年齢・職業等に限定した個別の訴えが減少したのである。また,主要な政策軸の性格と各党の配置を検討した各回選挙に関する因子分析により,第一に,この20年余りで常に地元利益指向が主要3軸の一つであったこと,第二に,日本政治において一定の説明力をもったイデオロギー軸が縮小あるいは変質したこと,第三に,2000年代以降,教育などの新しい政策軸が上位に入っていたことが注目される。
  • 森 裕城
    2018 年 34 巻 2 号 p. 18-32
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿の目的は,小選挙区比例代表並立制における政党競合の展開を,共時的・通時的の両面からトータルに叙述することである。本稿における主な発見は次の3点にまとめられる。①中選挙区制時代の政党競合のあり方が,新しい選挙制度のあり方を規定しており,それが自民党に有利に働いたこと,②小選挙区比例代表並立制導入後の巨大政党の誕生は,予言の自己成就としての性格を有しており,それが非自民勢力に多大な負荷を与えたこと,③異なる原理を有する小選挙区制と比例代表制を足し合わせた制度である小選挙区比例代表並立制は,政治過程に複雑な力学をもたらしており,それが現在の野党分断現象を生んでいること。同じ小選挙区比例代表並立制であっても,小選挙区の数(比率ではない)がいくつになるかで,政党競合のあり方が大きく変わることを,本稿の内容は示唆している。
  • 『衆議院公報』の分析を通じて
    奥 健太郎
    2018 年 34 巻 2 号 p. 33-46
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    1955年自民党政権は事前審査制という新しいルールを導入した。自民党はいつ頃,どのようにして,この新しいルールに適応したのだろうか。本稿は『衆議院公報』の会議情報を数量的に分析することにより,その適応の時期が1959年であったことを明らかにした。このことは1959年から閣法の事前審査が円滑に進むようになったことから裏づけられた。また事前審査を円滑にした要素として,第一に政調会が1958年の「政策先議」以来,予算編成過程に深く関与するようになったこと,第二に1950年代後半,政調会の部会が増員されるとともに,周辺会議体や下位会議体が大量増設され,政調会の政策決定への参加の機会が拡大されたことを指摘した。
  • 日豪の事前審査に関する比較研究
    石間 英雄
    2018 年 34 巻 2 号 p. 47-57
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    なぜ,政党は議会提出前に法案の実質的な審議をするのだろうか。本論文では,日本とオーストラリアの主要政党を題材に,議会政党による法案の事前審査を,対称的な二院制のもとでの調整メカニズムとして捉え,その説明を試みる。具体的には,対等な二院制による制約のため,議会内でなく政党内政策組織で議員間の調整が行われると主張する。対等な二院制である両国の政党の活動を調査したところ,議会提出前に政党が法案を審査しており,党内の政策委員長に上院議員も就任していた。加えて,日本の自民党の部会活動を分析したところ,野党議員が参議院の委員長職に就いた場合,委員会と対応する部会の活動が増加することが明らかとなった。以上の結果からは,上院の存在が政党組織に影響を与えており,旧来の下院中心的な政党観を脱する必要が示唆される。
  • 韓国の「高位党政協議」を事例に
    朴 志善
    2018 年 34 巻 2 号 p. 58-71
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    現代民主体制の下,与党は,政府の議会提出予定法案の作成過程に一定の役割を果たしている。しかし,大統領制の場合,立法府・行政府の関係の観点からアプローチすることが多く,政府案の作成過程における与党の参加(事前審査)の過程については十分な研究は行われてこなかった。その点から,本稿は,韓国の事例を通じて,大統領制の下での与党の事前審査の現状と,与党に対する大統領の資源が事前審査に及ぼす影響を明らかにする試みである。韓国の最高位レベルの事前審査である「高位党政協議」のデータを用いた分析の結果,大統領制の韓国においても多様な議題に関して事前審査が行われ,大統領の権限,大統領の支持率,発足後の月数など,大統領と所属議員の関係に影響する要因が事前審査の開催と性格に影響してきたことが確認された。本研究は,立法における事前審査,また,与党のリーダーとしての大統領の役割の重要性を指摘し,与党の立法活動の比較および理論化への貢献を試みる。
  • 2010年参院選における報道内容と有権者の分析を通して
    劉 凌
    2018 年 34 巻 2 号 p. 72-87
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は,メディアの選挙報道が有権者の投票行動に影響を与えるかという古典的な問いについて再検討する。具体的には,テレビ報道の内容分析と全国パネル世論調査(2波)を結びつける研究設計を用いて,これまで指摘された方法論的な課題を改善し,テレビ報道への接触により有権者の投票意図が変化するかを検証する。結果として,有権者の投票意図の変化は接触したテレビの報道量によって規定され,投票予定政党に関するネガティブな言及があったテレビ報道に多く接触すると,当該政党に投票しなくなることが明らかになった。海外のコンテクストで行われた先行研究と一貫して,有権者の投票選好がメディアに影響されていることを日本の文脈でも確認したことは,重要な意義を持ちうる。
  • 豊田 紳
    2018 年 34 巻 2 号 p. 88-100
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
    非民主主義体制(=独裁体制)の政治過程は,秘密のベールに覆われている。そのため,その選挙,殊に選挙不正については,不明な部分が多い。本稿の目的は,独裁体制の選挙不正に新たな光を当てることを通じて,その政治過程の理解に貢献することである。具体的には次の2つを主張する。第1に,独裁体制における選挙不正には,独裁体制内の中下級エリートが独裁者に対して,自らの得票率を誇示するための「ゲーミング」として行うものが存在する。第2に,野党が競争選挙に参加し,監視するようになると,ゲーミングとしての選挙不正は起きづらくなる。2000年の民主化以降,様々なアーカイブ資料やデータが利用可能となったかつての独裁国家メキシコを分析し,これらの仮説の妥当性を検証した。
  • 2018 年 34 巻 2 号 p. 101-116
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 三船 毅
    2018 年 34 巻 2 号 p. 117-120
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/16
    ジャーナル オープンアクセス
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