原子力エネルギーの開発においては従来の中性子データに加えて,核構造や崩壊データの必要性が増してきた。この種の核データについても1976年に編集・評価・普及を国際協力で行うためのネットワークが構成され,その活動が始まっている。本稿では,この協力システムで採用されている評価済み核構造データファイル(Evaluated Nuclear Structure Data File)と核構造文献ファイル(Nuclear Structure Reference File)の性格,内容,評価基準,利用の見通しなどを概説する。