2007 年 49 巻 1 号 p. 45-50
放射線誘起表面活性 (Radiation Induced Surface Activation ; RISA) は, 今世紀初頭に我が国で初めて確認された金属酸化皮膜への放射線照射によって生じる表面活性効果であり, その効果により放射線環境下の伝熱・防食特性向上をはかることができる。本稿では, 現在行われている経済産業省革新的実用原子力技術開発費補助事業「放射線誘起表面活性効果による高性能原子炉に関する技術開発」で行われているRISAによる防食・伝熱特性向上およびメカニズム解明などの研究の現状を概説する。