日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
解説
環境における放射性核種の分布と動態
2.河川系における放射性核種の移行特性―チェルノブイリ事故研究等からの知見
松永 武ユーリ トカチェンコ
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2011 年 53 巻 10 号 p. 684-688

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抄録

 福島原子力発電所の損壊により大気中に放出された放射性核種は,地表面の広域汚染をもたらしている。地表面土壌に沈着した放射性核種の一部は河川に移行する。河川での放射性核種の移行は長期的である一方,降雨時の短期変化も重要であり,さまざまな時間スケールを伴っている。また,放射性核種ごとの挙動の相違も大きい。本稿では,チェルノブイリ事故・大気圏内核実験影響の関連研究を参照し,河川における放射性核種の移行の特徴をまとめた。

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© 2011 一般社団法人 日本原子力学会
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