今年は「チェルノブイリ事故から25年」ということで,地元ウクライナだけでなく世界各地で,あらためてこの事故を振り返り,その教訓を風化させまいと,様々な企画が考えられていたが,その矢先の3月11日に,我々は未曾有の巨大な地震とそれに伴う津波に見舞われ,それによって福島第一原子力発電所の事故が起り,にわかにチェルノブイリ事故のその後への関心が高まった。一方,チェルノブイリでは,世界各国の資金援助によって進められてきた新シェルター建設プロジェクトが,いよいよ最終段階を迎え,巨大な石棺を覆う新シェルターの建設工事が開始されたので,その建設状況を紹介する。