日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
解説
保守管理「保全プログラム」の不備から見た研究開発段階炉「もんじゅ」勧告
杉山 憲一郎
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2016 年 58 巻 7 号 p. 413-417

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抄録

 2009年に,実用軽水炉に「保全プログラム」に基づく保守管理が導入され,新検査制度がスタートした。その枠に,急遽,研究開発段階ナトリウム炉「もんじゅ」も置かれた。炉型が異なり,実績・経験が極めて限られている「もんじゅ」では,安全性確保を前提に運転経験・トラブル経験を通して,「保全プログラム」自体を研究開発しなければならない。IAEAの「日本への総合規制評価サービス(IRRS)ミッション」報告書の観点も含めて,「保全プログラム」で軽微な不備が生じる現状について説明する。また,「保全プログラム」の本来的意義の観点で,ナトリウム冷却材バンダリーの信頼性維持に注目し,「もんじゅ」主要部での保全の在り方についても述べる。

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© 2016 一般社団法人 日本原子力学会
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