2017 年 59 巻 2 号 p. 94-98
原子力安全部会では,2012年に福島第一原子力発電所事故について8回にわたる公開セミナーを開催して以降,そこで同定された重要な課題について,継続的な議論を行っている。本稿では,同部会による2016年8月の夏期セミナー,および,9月の秋の大会における企画セッションの講演と討論から,「継続的安全性向上」に関わる標準委員会,電力中央研究所原子力リスク研究センター,並びに事業者における活動を報告する。また,「安全目標」に関して,その策定経緯や日本学術会議での検討状況,今後の利活用の考え方について報告し,主な議論をともにまとめる。