日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
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特集
LNT仮説への挑戦
2016年秋の大会企画セッションから
坂東 昌子田中 司朗今井 匠真鍋 勇一郎和田 隆宏
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2017 年 59 巻 3 号 p. 122-134

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抄録

 従来の低線量被ばくの影響評価そして放射線防護の枠組みを一新する可能性のある理論が開発されている。その名をモグラたたき(WAM)モデルと言う。このモデルが導く最も重要ことは,低線量被ばくの影響はモグラたたきのように潰されていって,時間経過とともにその影響が蓄積してはいかないということである。これは現行の放射線防護の基盤であるしきい値なし直線(LNT)モデルが70年にわたって築いてきた枠組みにチャレンジするものである。ここでは,このことを議論した2016年秋の大会企画セッションの内容を紹介する。

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© 2017 一般社団法人 日本原子力学会
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