2025 年 67 巻 2 号 p. 83-87
原子力人材育成において,実物の原子炉を用いた実習は,座学で得た知識を実践し理解を深める場として不可欠である。また,原子力関連分野の学生にとって特別な体験であり,与える影響は大きく教育効果も高い。文部科学省「国際原子力人材育成イニシアティブ事業」によって令和3年度に発足した原子力教育コンソーシアムANECの下で,関係者の協力を得て,近畿大学原子炉(UTR-KINKI)を用いた実習プログラムを「基礎コース」・「中級コース」・「上級コース」として整備した。ANECの下で実施している原子炉実習の内容を紹介し,実施状況について報告する。