日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Online ISSN : 2758-8777
Print ISSN : 2186-9545
特集1
原発性アルドステロン症の診療ガイドラインの現状と課題
成瀬 光栄, 難波 多挙, 立木 美香, 中尾 佳奈子, 玉那覇 民子, 革嶋 幸子, 臼井 健, 田上 哲也, 広川 侑奨, 黒田 昌志, 伊藤 剛, 奥野 博, 島津 章, 田辺 晶代
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2012 年 29 巻 2 号 p. 94-100

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抄録
原発性アルドステロン症(PA)は治療抵抗性高血圧や標的臓器障害の合併頻度が高い一方,適切な治療により治癒可能であることから,高血圧の日常診療で常に考慮すべき内分泌疾患である。2009年の米国内分泌学会に続き,わが国でも日本高血圧学会,日本内分泌学会から診療ガイドラインが発表された。スクリーニング(case detection),機能確認検査(confirmatory testing),病型・局在診断(subtype testing),治療選択が診療の基本ステップで,PA診断の啓発と医療の標準化の点で大きく貢献したといえる。しかしながら,同時に,診断に用いる指標,検査方法,判定基準などの詳細は十分には標準化されておらず,専門医,施設,国ごとで異なっているのが実情で,治療法選択の観点から,PAの診断,特に非典型例での診断の精度は今後,十分に検証される必要がある。また,実施が必要な機能確認検査の数や局在に必須とされる副腎静脈サンプリングは,common diseaseの診療水準向上における障壁となっており,今後,簡素化と非侵襲化が必須である。PA診療においては,ガイドラインの特色と課題を十分に認識し,個々の患者で適切な診断,治療を選択する必要がある。
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