日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Online ISSN : 2758-8777
Print ISSN : 2186-9545
特集2
新しいカルシトニン測定法
北川 亘長濵 充二杉野 公則伊藤 公一
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2017 年 34 巻 1 号 p. 32-36

詳細
抄録

甲状腺髄様癌の診断に血清カルシトニン測定は有用な検査である。しかし,わが国では欧米で使用している高感度キットが認められず,感度,特異度が劣っているカルシトニン測定キット(カルシトニンRIA「エルエスアイM」)が使用され続けてきた。今回,国際標準品IRP WHO Reference Standard 89/620に準拠したヒト・カルシトニン(hCT)測定キット“エクルーシス試薬カルシトニン”(Roche Diagnostics GmbH社)が開発され使用ができるようになった。

本測定キットは欧米で使用されている測定キットと同様に高感度であり,また,RI施設を必要としないNon-RIA化された電気化学発光免疫測定法(ECLIA)を用いたサンドイッチイムノアッセイで,18分での迅速測定が可能である。

今後,わが国の血清カルシトニン測定の主流になっていくものと考えられる。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top