日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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特集1
甲状腺・副甲状腺手術における退院後に後出血を発症した症例の検討
新田 早苗
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2019 年 36 巻 2 号 p. 84-88

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抄録

甲状腺・副甲状腺の術後出血のほとんどは術後24時間以内,すなわち入院中に発症する。しかしわれわれは極稀であるが,退院後に術後出血を発症した症例を経験した。退院後の後出血への初期対応は患者本人や家族,たまたま近くに居合わせた非医療従事者があたることになる。2009年9月から2017年4月までで退院後に術後出血を発症した5例の発症状況を詳しく調査し,キーワードとなる主訴と,患者からの問い合わせに対する対応方法や患者指導について検討した。5例の術後出血は術後平均9.0日目に発症していた。5例に共通していた主訴は「急に腫れてきた」であり,次に「痛い」「息苦しい」であった。よって退院後数日の患者から「急に腫れてきた」「息苦しい」「痛い」という主訴の電話があれば緊急事態の可能性があることを認識し,速やかに対応を指示できる体制を構築する必要がある。また,看護師がどのように退院時患者指導を行えば適切に対処できるかの検討も重要と考えた。

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