83歳女性。2015年3月直腸癌にて化学放射線治療後,直腸低位前方切除術を施行,Adenocarcinoma, tub2>tub1, pT3(SS), sci, INFb, v1(EVG, ss), PN1b, pN1, StageⅢaであった。2016年4月,肺,副腎などの多臓器転移を認めたが,本人の希望により経過観察となった。同年8月,咽頭痛,嗄声を自覚し,甲状腺腫瘍を認め,細胞診施行。Class V(低分化癌疑い)で増大傾向あり手術を予定していたが,頭皮に皮下腫瘤を認め直腸癌皮膚転移であったため,甲状腺腫瘍も転移性を疑い針生検を施行。直腸癌転移の結果であり,手術を中止し放射線療法を施行後,S-1を投与したが副作用のため1週間で中断,2017年4月に死亡した。悪性腫瘍合併患者に甲状腺腫瘍を認め,細胞診で乳頭癌などの明らかな原発性甲状腺癌の所見がない場合,甲状腺転移を考慮し,診断はエコーガイド下針生検が有用である。
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