日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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症例報告
巨大肺転移を有する甲状腺乳頭癌に対して肺切除後にレンバチニブを投与した1例
松岡 欣也佐川 庸畑地 登志子宮崎 一恵前田 智治杉田 敦郎木藤 克己
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2022 年 39 巻 3 号 p. 210-214

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抄録

レンバチニブは切除不能な甲状腺癌に対して国際第Ⅲ相臨床試験でプラセボ群と比較して有意にPFSを延長させたが有害事象として気胸や局所の出血などに注意が必要である。今回われわれは巨大な病変を含む多発肺転移を有する甲状腺乳頭癌に対して,巨大病変を切除後にレンバチニブを投与して安全に良好な治療効果を得ている1例を経験したので報告する。症例は65歳,女性。初診時,甲状腺癌T3b(Ex1)N1bM1(PUL),StageⅣB,右肺下葉には40mmの肺転移と両葉に多数の小転移巣あり。甲状腺全摘,頸部郭清後に100mCiの放射性ヨウ素を投与したが肺転移には集積なし。その後は無治療で2年間経過観察。肺転移巣の巨大病変,その他の小結節は徐々に増大したためレンバチニブの投与を考慮した。巨大病変は出血や膿瘍形成のリスクが高いと判断して右肺下葉切除をおこなった。その後,レンバチニブを投与し安全で良好な経過を得た。

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