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地下水学会誌
Vol. 52 (2010) No. 2 P 183-194

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http://doi.org/10.5917/jagh.52.183

技術報告

砂岩の間隙水を深度100mの岩石コア3本から遠心分離法で抽出した。合計63サンプルから、3段階のpF(低:2.3以下,中:2.3-3.9,高:3.9-4.3)で抽出し、各pFにおける主要な陽イオンと陰イオンについて水質分析を実施した。その結果、イオン濃度は、深度とpFによって変化することが示された。また、Ca2+濃度の深度方向分布は以下の3区間に分けられた。(1)Ca2+濃度がpFと無関係な区間、(2)Ca2+濃度がpFとともに増加する区間、(3)Ca2+濃度が中pFと高pFで等しくなる区間である。深部の間隙水は、地下水が滞留しているために化学的に平衡しているが、浅部の間隙水は地下水流速が大きいために周囲との化学変化に関与していると考えられる。これら3区間の境界深度は、風化砂岩と比較的固結した砂岩の地層境界と概ね一致しており、間隙水の水質と地層の岩石特性には関連があることを示している。

Copyright © 2010 公益社団法人 日本地下水学会

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