2013 年 55 巻 2 号 p. 135-153
本研究では,土壌汚染の位置を推定する方法を開発するために,仮想地盤の土壌ガス中の物質移動順解析の結果を検討した。その結果,深さ1mの濃度分布の分散または濃度の平均位置と経過時間の関係を二次関数で表すことができ,これらの二次近似式を使うことによって汚染源の位置を2~4mの精度で推定することができることが本研究で分かった。さらに,濃度の平均位置と経過時間の二次近似式の一次項の係数が深さ方向に増加する傾向を示すので,この特性を利用すれば汚染源の深さの推定も可能となる。