地下水学会誌
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論文
埼玉県南東部における地下温度の長期観測結果に認められた地下温暖化とその成因
宮越 昭暢林 武司濱元 栄起八戸 昭一
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2018 年 60 巻 4 号 p. 495-510

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抄録

都市域における地下温暖化の実態の把握と成因の検討を目的として,埼玉県南東部に位置する川口地盤沈下・地下水位観測井において,2000年5月から2015年12月まで8回の地下温度プロファイルの測定を実施するとともに,2007年4月から地下温度モニタリングを実施して,地下温度の長期変化を観測した。深度40m以浅の観測結果には継続的な温度上昇が確認され,地下温暖化が進行していることが明らかとなった。モニタリング結果に基づく地下温度の上昇率は,深度20m:3.4×10-2 ℃/year,深度30m:2.30×10-2 ℃/year,深度40m:1.93×10-2 ℃/yearであり,浅部ほど大きい。鉛直一次元の地下温度解析の結果と観測値の比較から,2003年以降の地下温暖化の成因として,過去20年の地表面温度上昇の影響が考えられた。

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© 2018 公益社団法人 日本地下水学会
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