2010年から2019年までの10年間を対象として地下水学会誌に登載された論文45編と短報19編のキーワードを抽出し,研究テーマ別に類型化したところ,年代測定・同位体比等や硝酸性窒素・脱窒等に関する研究が多く報告されていることがわかった。この結果を踏まえて本報では,近年にほとんど報告がなかった分野となる「地下水モデリング技術の不確実性の可視化」,「リアルタイムのデータ解析と情報発信」,「地下水資源の持続的利用のための資源量推計・管理」,「井戸の掘削・検証・維持管理」等に着目して,10~20年後の近未来を見据えたハード・ソフトに関する研究構想について述べる。