地下水学会誌
Online ISSN : 2185-5943
Print ISSN : 0913-4182
ISSN-L : 0913-4182
論文
関東山地北縁部における温泉水の起源
安原 由子徳永 朋祥森川 徳敏李 盛源高橋 正明鈴木 秀和安原 正也
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 68 巻 2 号 p. 173-189

詳細
抄録

関東山地北縁部とその周辺の温泉水について,水質や希ガス同位体などのマルチトレーサーを用いて温泉水の起源を検討した。その結果,本地域全域で温泉水にスラブ起源水が混入していることが示唆された。特に群馬県南西部の火成岩地帯や中央構造線の南側など,中央構造線の周辺ではスラブ起源水の寄与が大きいことが確認された。中央構造線付近でスラブ起源水の寄与が大きいという結果は,西南日本における既存研究のそれと同様であった。一方,厚い海成堆積岩が分布する高崎市や安中市,富岡市では,主に化石海水や続成流体が温泉水の形成に重要な役割を果たしていると考えられる。

著者関連情報
© 公益社団法人 日本地下水学会
前の記事 次の記事
feedback
Top