2007 年 12 巻 1 号 p. 40-48
A県の全特養66施設の看護職を対象に,質問紙を用いた面接または自記式質問紙調査を行い,「特別養護老人ホームにおける看護職としての活動を通じてのやりがい」について尋ねた.102名の看護職から回答が得られ,大分類として【ケアによって入所者・家族の状態が維持・改善できること】【入所者・家族に喜んでもらえること】【頼りにされること】【看護職として判断し,ケアできること】【入所者1人ひとりの生活を支えるケアができること】【入所者の人生の最期に携わることができること】【他職種・他施設と協働して生活を支えること】【高齢者と関わることによる自己の変化を感じること】の8つに分類された.また,これらはケアをする過程,ケアの結果として得られた反応を受け取る過程,ケアを通して自分自身の変化を認識する過程における「やりがい」として構造化され,「やりがい」を見出す過程には,看護活動の振り返りが重要であると捉えられた.