老年看護学
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介護保険施設におけるシーティングに対する職員の認識
佐々木 八千代白井 みどり
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2018 年 22 巻 2 号 p. 47-52

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抄録

 施設でのシーティングの普及に向けて,シーティングを実践している介護保険施設に勤務する看護職,介護職および理学・作業療法士,各1人ずつを対象に,シーティングに対する認識を明らかにした.

 介護老人福祉施設4施設,介護老人保健施設3施設の計7施設から協力を得た.施設がシーティングを始めたきっかけは,姿勢の傾き,褥瘡,身体拘束をしたくない,拘縮により座位が困難などであった.対象者が認識しているシーティングの効果は,高齢者への効果,職員への効果,家族・施設運営への効果に分類され,高齢者への効果として姿勢の傾きが改善されたことや褥瘡の減少などを挙げていた.

 シーティングを実践している施設では,不自然な座位姿勢によって生じる高齢者への影響に危機感をもっており,理学・作業療法士が中心となってシーティングを推進していた.また,高齢者だけでなく職員にとってもシーティングは効果があると実感していた.

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