本研究は,老年看護学実習において看護学生が印象に残った認知症高齢者との関わりと認知症高齢者からかけられた言葉を明らかにし,老年看護学実習教育のあり方について示唆を得ることを目的とした.老年看護学実習を履修した134人の課題レポートをテキストマイニングで分析した結果,看護学生は認知症高齢者との関わりのなかで【認知症になった高齢者】【認知機能の低下】【行動・心理症状】【快・不快の表し】【残存能力】【言語の受け止め】が印象に残っていた.また,看護学生が印象に残った認知症高齢者からかけられた言葉は,【学生への関係を紡ぐ言葉】【学生の対応への感想の言葉】【学生への労いの言葉】【学生を認識した言葉】【学生を動揺させた言葉】【学生への不満の言葉】であった.認知症の症状に関連した観察は,抽出頻度が高かった.認知症高齢者が表出するその人らしい言動の意味や意思を汲み取ることは,認知症ケアの糸口の発見につながると同時に認知症高齢者の理解にもつながると考えられた.