2004 年 8 巻 2 号 p. 63-72
ひとり暮らし虚弱高齢者の在宅生活継続の対処方法を明らかにすることを目的に,民生委員より紹介された13名(男性1名,女性12名,平均年齢81.6歳)に対して,調査票および半構成的質問紙による訪問面接調査を行った.その結果,在宅生活継続の対処方法は,生活方法の変更,受療と予防を中心とした保健行動,在宅生活継続に対する意思,在宅生活継続の見通しの4つにまとめられた.ひとり暮らし虚弱高齢者の在宅生活継続に対する意思を理解し,在宅生活継続の見通しをもって生活できるよう,生活方法の変更や受療と予防を中心とした保健行動に目を向け,身体状態の悪化を予防する援助の必要性が示唆された.