2004 年 8 巻 2 号 p. 73-80
本研究は,コーピングの使い方によって介護者のコーピングタイプを明らかにし,その特徴を分析することによって,在宅における援助に関する示唆を得ることを目的とした.対象は,在宅要介護高齢者の家族介護者50名であり,質問紙を用いた訪問面接調査を行った.その結果,介護者のコーピングは"問題解決コーピング得点と"情緒処理コーピング"得点により求められた.コーピングタイプは,2つのコーピングの使い方によって「問題解決型」「情緒処理型」「積極的対応型」「消極的対応型」の4つに分類できた.それぞれのコーピングタイプの特徴により,介護者を適切に援助していく必要性が示唆された.