地理空間
Online ISSN : 2433-4715
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つくば市におけるつくばエクスプレス開通による沿線地域の変容
淡野 寧彦小島 大輔花島 裕樹亀川 星二
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2009 年 2 巻 1 号 p. 51-62

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抄録

 本稿は,2005年8月のつくばエクスプレス開通によって,その沿線地域がどのように変化を遂げているのかを,つくば市内の3 つの駅周辺部の土地利用変化に着目して検討した。つくば駅周辺部では,商業施設や事業所,高層マンションなどの建設が進み,住商業務の各施設が混在する性格がさらに強まった。さらに今後は,公務員宿舎の廃止が進む速度やその跡地がどのように活用されるかによって,景観や都市機能がさらに変化することが予想される。研究学園駅周辺部においても,大規模ショッピングセンターや高層マンションなどの建設が盛んであるが,宅地と商業用地が当初から計画的に区分けされた住商複合地域として開発が進んでいる。万博記念公園駅周辺部においては,駅近辺の街区が整備され,高層マンションを中心に開発が進んでいるものの,主だった商業施設は立地していない。そのため,現時点での万博記念公園駅周辺部の性格は,宅地開発に特化した地域と位置づけられる。

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© 2009 地理空間学会
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