2022 年 3 巻 4 号 p. 37-40
【はじめに】がん終末期の療養の場の選択に看護小規模多機能型居宅介護サービス(以下,看多機)を活用した症例を報告する.
【症例】症例①は膵がん 70 歳代女性,自宅での療養継続が不可能で看多機へ緊急入所し永眠した.症例②は肝細胞がん70 歳代男性,状態に応じて看多機を活用した.症例③は悪性脳腫瘍 70 歳代女性,自宅への退院は不安で看多機を利用して永眠した.
【考察】看多機は介護と医療を統合し,在宅生活支援や看取りなどの医療ニーズの高い患者でも対応する.またデイサービスなどを通じて日常性が得やすくがん終末期でも有用であった.今後症例を重ねて,看多機の有用な活用および連携の在り方を確立していきたい.