目的:ケアマネジャーの視点から非がん患者を含めた在宅看取りの促進要因と阻害要因を検討する.
方法:静岡県山間部で在宅看取り事例を担当した8名のケアマネジャーへ半構造化面接を行った.
結果:テーマ分析から「患者本人の希望」「家族の意向・状況」「介護者をとりまく人間関係」「病状と余命の認識」「医療職・介護職との連携」「経済的事情」を抽出した.家族間の協力関係が促進要因である一方,退院時の在宅介護の情報提供不足や,予後予測が難しい場合の介護者の疲弊や経済的負担が阻害要因であった.
結論:在宅医療従事者には,退院支援時の病院医療者との連携強化と,余命の認識を介護家族と適切に共有することが求められる.