基礎疾患ごとの在宅看取りにおける医師と看護師の役割の違いを質的研究により検討した.在宅医16名に,看取りの過程の違い・特徴,看取りの過程で果たす役割を調査した.在宅医5名,訪問看護師3名,専門看護師1名に半構造化インタビューを行った.分析テーマを「在宅看取りを可能にするために」分析焦点者を「在宅看取りに係わる医師および看護師」とし修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにて分析した.看取りの大変さを感じる在宅医は25%であった.全員ががんと非がんで看取りの過程は違うと回答した.医師で共通していた「予後予測が可能」とする認識は,看護師ではあまりなく,終末期に大変さを感じる要因の一つになっていた.