2024 年 5 巻 1 号 p. 9-17
研究目的は,退院支援における在宅の視点のある病棟看護と 多職種連携能力との関連を明らかにすることである.A県内の病棟看護師を対象に,在宅の視点のある病棟看護実践に対する自己評価尺度等からなる質問紙調査を行い,191名より回答(有効回答率22.4%)を得た.共分散構造分析による モデルの適合度は適切であり,「チーム活動のマネジメント」と「院外の多職種との連携頻度」を高めることで在宅の視点のある病棟看護 が直接向上し,さらには「他者の理解と尊重」が深まることが示された.このように,在宅の視点のある病棟看護と多職種連携能力は相互に発展し合う関係にあることが明らかになった.