高等教育研究
Online ISSN : 2434-2343
論稿
学士課程教育の自己評価とその効果
教育成果を根拠とした評価の採否と有効性
串本 剛
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2007 年 10 巻 p. 237-255

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抄録

 本稿の目的は,わが国の学士課程教育の自己評価における,成果準拠型の評価方法の採用状況,採用条件および教育改善への寄与を明らかにし,その方法を採用することの意義を検討することである.成果準拠型アプローチの必要性は近年,第三者評価の取組等により広く認識されるようになってきている.本稿では,全国1,871学部を対象とした質問紙調査の結果から,成果準拠の評価方法は,①他の評価方法に比べて普及が遅れている,②職業との繋がりが明確な学部で多く採用されている,③教育に関する複数の領域の改善確率を有意に高めている,等の点が実証される.

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© 2007 日本高等教育学会
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