2024 年 27 巻 p. 147-166
本稿の目的は,スウェーデンの大学教育の質保証に参画する学生の評価リテラシーについて考察し,日本における学生参画による大学教育の質保証において,学生がどのような評価リテラシーを身につけることができるのか,その示唆を導き出すことである.同国におけるウプサラ大学,ストックホルム大学,ヨーテボリ大学の3つを事例に考察した結果,学生代表の評価リテラシーとして,高等教育に関する知識と「議論」,「準備」,「省察」,「主張」,「積極性」に関するスキルが求められていることが明らかになった.日本においても内部質保証への学生参画を促進するために,学生が客観的に自身の学習成果について省察し,教育改善に向けた建設的な意見を出すために必要な評価リテラシーを養成することが肝要である.