日本イオン交換学会誌
Online ISSN : 1884-3360
Print ISSN : 0915-860X
ISSN-L : 0915-860X
解説
赤外分光法による2次元分子凝縮系の分子構造解析
長谷川 健
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 21 巻 2 号 p. 109-116

詳細
抄録
赤外分光法と組み合わせて使う多角入射分解(MAIR)分光法の原理と応用例を述べる。高分子のマクロ物性は,高分子を構成するモノマーの化学構造からだけでは理解できないことが多い。分子の構造だけでなく,分子間あるいは分子内相互作用がマクロ物性に大きく影響しているからである。このため,高分子のマクロ物性を分子構造から理解するには,分子間相互作用の異方性を的確に捉える分析手法が必要となり,赤外分光法はこの目的にかなった方法である。さらに,最近開発したMAIR 分光法を組み合わせることで,高分子薄膜の分子配向および分子間相互作用の異方性が強力に解析できるようになる。本稿では,MAIR 分光法の物理的概念を説明し,直鎖ポリエチレンイミンの表面コート膜の解析に実際に応用した例を使い,高分子薄膜の構造解析の手法を概説する。
著者関連情報
© 2010 日本イオン交換学会
前の記事
feedback
Top