抄録
X線非線形ラマン過程を観測するための最初のステップとして、蛍光X線の誘導放出過程を観測する手法開発を目指した。このために、蛍光X線を高感度で測定する Von Hamos 型の分散型スペクトロメータを開発した。分光するための円筒面湾曲結晶は、SPring-8 の BL19LXU にて評価し、選別した結晶を用いた。開発したスペクトロメータと SACLA の2色発振を利用して、BL3 にて誘導放出の実験を行った。しかし、4つの波長で発振してしまい、本課題のビームタイムでは意味のあるデータは得られなかった。