日本イオン交換学会誌
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一般論文
ポリスチレンを孔形成剤としたフッ素イオン選択性 Zr(IV) 表面担持樹脂の細孔構造と吸着特性
水城 秀信井藤 雄大原田 寿志上江洲 一也
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2010 年 21 巻 2 号 p. 97-102

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抄録
孔形成剤としてポリスチレンを添加した W⁄O⁄W 型界面鋳型重合法を用いて,Zr(IV) を樹脂孔表面に担持したフッ素イオン吸着剤を調製した。内水相により形成される巨大マクロ孔(300 nm 程度)とともに,メソ孔(2–50 nm)及びマクロ孔(50 nm 以上)を増加させるために,重合時にポリスチレンを添加した。Zr(IV) 表面担持樹脂の細孔構造は,窒素吸着法及び水銀圧入法により得られる比表面積及び細孔径分布により評価した。フッ素イオンの吸着挙動は, Langmuir の吸着等温式で整理することができた。また,カラム試験によって得られる破過曲線より,フッ素イオンの動的吸着量及びカラムの利用効率を算出した。孔形成剤及び溶剤であるトルエンに対して,重合時にポリスチレンを10 g⁄L 添加して調製したZr(IV) 表面担持樹脂は,メソ孔及びマクロ孔の細孔容積が増加しただけでなく,巨大マクロ孔の細孔容積の増加が観察された。さらに,分子サイズの小さいポリスチレンほど,メソ孔,マクロ孔,及び巨大マクロ孔の細孔容積が増加し,フッ素イオンの飽和吸着量及びカラム利用効率が増加した。
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© 2010 日本イオン交換学会
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