日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携
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Print ISSN : 1883-6380
退院支援過程において退院調整看護師とソーシャルワーカーの用いる技術の特徴
石橋 みゆき 吉田 千文雨宮 有子木暮 みどり樋口 キエ子
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2017 年 10 巻 1 号 p. 19-28

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抄録

【目的】退院支援過程における退院調整看護師(以下DCN)とソーシャルワーカー(以下SW)が用いる,それぞれの職種に特有な専門性を反映した技術の性質や特徴を明らかとする。 【方法】同一施設で働くDCNとSW5組10名を対象に退院支援実践について半構造化面接を実施し,その内容を質的帰納的に分析した。 【結果】DCNとSWの退院支援の意図は共通であっても,家族支援,目標設定や課題のアセスメント,他職種との協働,院内の退院支援の質向上への働きかけ等において,用いる技術に専門性を反映した特徴や性質の違いが見られた。DCNは,療養者の予測される状態を自らアセスメントして他職種にその内容を確認し,SWは療養者の現在のニーズを多職種との連携・調整を行う中で把握するという特徴が明らかとなった。 【結論】退院支援過程におけるDCNとSWが用いる技術の性質や特徴は「支援対象の捉え方」と「多職種との関り方」を中心に専門性が反映されることが明らかとなった。

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