2016 年 18 巻 3 号 p. 1-11
本研究は、病室に持ち込み物や生活行為に関する調査を4つの回復期リハビリ病院で実施した。収納やベッドのサイズなど物理的な環境の違いと、持ち込み物の制限などの違いが患者の持ち込み物の量や病室での過ごし方に影響を与えることが分かった。また、病室タイプによる違いが患者の心理的影響を与えることなど、療養環境の違いが患者の生活行為に影響する実態を把握した。物の持ち込みを促す運営方針や、患者の生活行為を促す物を持ち込み、かつしつらえやすい病室の工夫がリハビリ以外の時間帯の活動性を高めるうえ重要である。