本研究では、熊本地震において①児童生徒の避難だけでなく、地域住民、またペットも受け入れた熊本県立熊本かがやきの森支援学校(重度重複障害対象)、②臨時福祉避難所として利用された熊本県立大津支援学校(知的障害対象)、並びに③通常学校の一般的な避難所利用として熊本市立A小学校の3校を研究対象とし、各校の校舎の特徴と被害状況、避難所開設のプロセス、避難者の受け入れ状況、避難生活エリアの利用状況と問題点、児童生徒や要配慮者への個別対応状況、避難所の運営体制、学校再開と今後の課題等について①を軸に比較分析を行った。これより特別支援学校ならではの避難所運営・環境の特徴と今後期待される役割について考察した。