京都大学
2019 年 21 巻 2 号 p. 4-17
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言語学は「基本は音声言語」という理念を掲げながら,実際には文字言語研究に集中してきた.音声や音韻の研究と,会話分析的・エスノメソドロジー的な研究の間にあって,いわゆる「言語学的」な音声言語研究は大きく欠落している.では,語句の形式・構造・意味にこだわる伝統的な言語学の姿勢で音声言語を眺めても,何も見えてこないのだろうか? ここでは,筆者自身の研究をもとに,音声言語の中心をなす言語行為を論じるための有用な四つの観点として,「権利」「きもち」「非流ちょう性」「面白さ」を提案してみたい.
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