社会言語科学
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パラレル学習者コーパス : ヒューマニスティックな言語教育と言語研究のためのコンピュータ利用(<特集>電子社会の言語科学)
マーク ケヴィン
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2001 年 4 巻 1 号 p. 5-16

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抄録
本稿は,日本の英語教育の向上には,学習者の語彙・文法の特徴を詳細に集めたコーパスが不可欠であること主張し,筆者が開発しTRIOと名づけた,パラレル学習者コーパスのデザインとアプリケーションを,実際のコンピュータ画面の例を示しながら説明する。TRIOは112,000語から成る日本人学生の英作文,同内容の英語母語話者の作文,日本語の作文の3種をパラレルに比較しながら英語学習ができるソフトである。TRIOは学習者が英語に好奇心や探求心をもちながら自律的に学ぶためのリソースを提供する。また,革新的なタイプの教師・伝統的なタイプの教師の別を問わず,英語が母語か否かを問わず,教師の教育活動を豊かにし,教材やテストづくりにも豊富なリソースとして利用できる。本研究の内容は,日本の英語教育の改革に寄与できるものと考える。
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© 2001 社会言語科学会
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