2024 年 31 巻 2 号 p. 211-218
教員のメンタルヘルス対策として各自治体で様々な取り組みがなされている。相談の機会を増やすためには,相談員が学校を訪問して教員の相談にのる学校訪問型相談が有効だと予想されるが,全国的な実施状況については不明な点も多い。そこで,全国 67 の自治体に対して,教員自身のメンタルヘルス相談体制およびスクールカウンセラーに期待することを尋ねるアンケート調査を実施した。
その結果,43 の自治体から回答を得た。23 の自治体では,相談員を学校に派遣して相談を実施する制度があり,年間 9,000 件以上の相談を実施している自治体もあった。また,スクールカウンセラーに対する期待についての回答を KJ 法で分析した結果,「本来業務」,「身近な相談窓口」,「連携」,「情報共有」,「現状維持」の5つの大グループに分類された。
本研究から学校訪問型相談が相談機会の確保につながる可能性と,教員のメンタルヘルス支援についてもスクールカウンセラーに期待をしていることや,スクールカウンセラーの活動が教員のメンタルヘルス支援に寄与している一端が明らかになった。