2026 年 32 巻 3 号 p. 149-155
1958年にPayneらが妊婦の血清中に白血球凝集素が産生されることを突き止めたことから,経産婦から良質な抗HLA抗体が得られることが明らかになり,研究者は意欲的に抗血清集めに取り組んだ。さらに,1964年にTerasakiらによりLCT(lymphocyte cytotoxicity test)法が開発され,1uLという非常に微量の抗血清で精度の高い検査ができるようになった。LCT法により,抗血清を数多くのリンパ球と反応させることが可能となったことから,HLA抗原が細分化された。さらに,抗血清と様々なリンパ球との反応性および遺伝子レベルでのHLA分子の解析により,HLA抗原の特徴である異なる抗原間でのアミノ酸の共有や交差反応性が明らかにされた。