抄録
ナノサイズの結晶成長に関する情報を得るために、動的光散乱法(DLS)を用いた粒径分布の時間変化観察を行った。不純物を添加しない条件で行うことに加え、これまで炭酸カルシウムの結晶成長及び溶解に影響を与えると報告されてきたランタンイオンを添加した条件で起こる不純物効果について調べた。ランタンイオン無添加条件においては反応開始から23分経過したところで溶液内における平均粒径が500 nmに達したが、それ以降は散乱強度が強すぎて多重散乱が起こる可能性があるために測定を停止した。しかしランタンイオンを添加した場合は反応開始から30分を経過しても散乱強度が弱く、約300分経過するまで平均粒径の時間変化を追うことができた。両条件とも散乱強度が十分高くなった状態の試料を取り出してSEM観察を行ったところ、測定結果と同様な大きさの粒子が確認できた。