日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2009年年会
セッションID: R1-P03
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R1:マグマプロセス・サブダクションファクトリー
西南日本外帯,100MaホルンブレンドK-Ar年代を示す徳島県那賀町下雄アダカイト質花崗岩質岩
*村田 守新田 望谷 享子小澤 大成西村 宏
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抄録

西南日本外帯の花崗岩質岩は,その放射性年代(主に黒雲母K-Ar年代)が14Maに集中することを特徴としている。下雄アダカイト質花崗岩質岩は,徳島県那賀町に5mx15m程度の東西性の小岩脈として分布し,四万十北帯の下部白亜系赤松累層に貫入している。岩体は点在する5岩体からなり,互いに貫入関係はない。便宜上,岩体を東からA~E岩体と名付けた。本岩体の一番大きなB岩体から3試料,西端のE岩体から1試料の計4試料から,ホルンブレンドのK-Ar年代を測定した。測定は,蒜山地質年代研究所に依頼した。その結果,B岩体のホルンブレンドのK-Ar年代は112~131Maを示し,E岩体のそれは94Ma示した。これらの値は,ほぼ14Maを示す西南日本外帯花崗岩質岩の熱源と考えるには古すぎる。今後は,外帯の本岩体類似の小岩脈の放射性年代を明らかにする必要があろう。

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© 2009 日本鉱物科学会
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