日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2009年年会
セッションID: R2-09
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R2:深成岩及び変成岩
東北日本における石炭紀花崗岩質岩及び変成岩の年代とその配列
*堤 之恭宮下 敦大友 幸子堀江 憲路板谷 徹丸中村 光一横山 一己
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抄録

常磐炭田地域のボーリングコアのうち一本(GSJ326)は基盤の花崗岩質岩に達している.今回,この基盤岩の形成年代を確定するためにSHRIMPで zircon年代を測定し,827.0 ∼827.3 m の試料から293±1.8 Ma, 962.0 ∼962.2mの試料から300.3±1.5 Ma,1003.8 ∼1004.0 mの試料から304.3±1.7 Maの年代が得られた.年代の誤差を考慮しても,複数回に渡って火成活動があったことを示している. 一方,山上変成岩も,その変成年代は約300 Maを示す.通常では,沈み込み帯の大陸側に花崗岩,海溝側に同時代の付加体が形成されるが,この場所では逆になっている.これらが同一の沈み込み帯に関連して形成されたと考えると,横ずれ断層やナップ運動による再配列作用が働いたと思われる.また,同様の配置は九州の木山変成岩と臼杵川石英閃緑岩の間にも見られる.

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© 2009 日本鉱物科学会
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