日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2009年年会
セッションID: R2-08
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R2:深成岩及び変成岩
単一の花崗岩体内で認められるI-type/S-type系列と磁鉄鉱/チタン鉄鉱系列の累帯構造:中部日本の土岐花崗岩体を例にして
*湯口 貴史鶴田 忠彦西山 忠男
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抄録
本報告は,西南日本内帯の中部地方に位置する土岐花崗岩体を例にして,岩相モデル (岩相分布および化学組成分布)を構築し,この岩相モデルを通して地殻深部における花崗岩質マグマ溜りの貫入定置プロセスについて論ずる. 土岐花崗岩体の周縁部から内部に向かって,全岩化学組成のASI (mol. Al2O3 / (CaO+Na2O+K2O)),K2OおよびAl2O3は減少し,Na2OおよびNa2O / K2Oは増大する.このことは白雲母黒雲母花崗岩でS-type系列の傾向が強く,黒雲母花崗岩においてI-type系列の傾向が強いことを示す.また周縁部から内部に向かってFe3+/Fe2+は増大する.このことは白雲母黒雲母花崗岩でチタン鉄鉱系列の傾向が強く,黒雲母花崗岩において磁鉄鉱系列の傾向が強いことを示す.
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© 2009 日本鉱物科学会
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