日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2009年年会
セッションID: R3-P05
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R3:岩石・鉱物・鉱床一般
西日本火山帯産灰長石巨晶の微量元素
*松井 智彰荒川 洋二木股 三善
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キーワード: 微量元素, 灰長石巨晶
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抄録

西日本火山帯産灰長石巨晶についてプラズマ発光分光分析装置を使用して、Ba,Be, Co, Cr, Cu, Dy, Eu, K, La, Li, Mg, Mn, Mo, Ni, P, Pb, Sc, Sn, Sr,Ti, V, W, Y, Zn, Zrの定量分析を行った。灰長石巨晶中のLIL元素含有量と海溝から巨晶の産出地点までの距離との相関関係が見られた。これは、北から南に海溝から巨晶の産出地点までの距離が短くなることに対応してSr同位体組成の値が高くなる系統的な特徴に関係付けられるように見える。西日本火山帯産灰長石巨晶のAn含有量がほぼ92%で一定であることを考慮すると、分配係数(灰長石巨晶/メルト)の値はほぼ同じであることが期待されるが、Srの分配係数(灰長石巨晶/灰長石巨晶以外の母岩)の値には幾分のばらつきが見られたため、これらの灰長石巨晶の中には外来結晶が存在すると考えられる。

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© 2009 日本鉱物科学会
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