ハワイでは楯状火山の主活動時期にソレイアイト玄武岩マグマが活動する。ハワイソレイアイト初生マグマをMORBと比較するとMgO、K2O、TiO2に富む反面、Al2O3が少ない。これらはOIB(海洋島玄武岩)の特徴と一致するがハワイソレイアイトはSiO2に富む事で他のOIB(アルカリ玄武岩)と決定的に異なる。特異な組成を持つハワイホットスポットソレイアイトマグマの生成機構を解明するために高温高圧融解実験を行った。実験に基づいて、ハワイホットスポットにおけるマグマ生成過程、プルーム内部の温度分布、プルームに含まれるエクロジャイト成分の量とその大きさに関して制約を加える事が出来る。プルームは中軸部で融解温度1400-1470℃であるに過ぎず従来の予想より100-200℃低温である。