日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2013年年会
セッションID: R7-13
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R7:岩石・鉱物・鉱床一般 (共催:資源地質学会)
島根県邑南町久喜鉱山の鉱石鉱物:特に含銀鉱物について
*細川 圭太赤坂 正秀
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抄録

島根県邑南町に位置する久喜鉱山は銀鉱物の報告がされていない。本報告では久喜鉱山の鉱石試料から銀鉱物が得られたため、これを報告する。久喜鉱山は石英斑岩中の割れ目充填型鉱床であり、母岩はセリサイト化、緑泥石化、珪化している。母岩の構成鉱物は斜長石、石英、カリ長石、方解石、緑泥石、セリサイトである。主要鉱石鉱物は黄鉄鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄銅鉱、硫砒鉄鉱である。黄鉄鉱は最も主要な鉱石鉱物として産出し、他形の方鉛鉱を包有している。この方鉛鉱には若干の銀の濃集がみられ、また5~10μmの粒状の方鉛鉱の縁部に1μm以下の含銀鉱物粒が産出する。閃亜鉛鉱は黄銅鉱、方鉛鉱を包有し、その割れ目中に2μm以下の含銀鉱物粒が産出する。鉱石鉱物の晶出順は、黄鉄鉱・硫砒鉄鉱(?)→閃亜鉛鉱→方鉛鉱→黄銅鉱→銀鉱物、と考えられる。

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